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歯ならびは舌の位置と頬や口唇からの圧力のバランスで決まります。
「いつもお口があいている」、「開いたお口から舌がチラチラみえる」「指しゃぶりをやめられない」「唇をかむ習慣がある」…、お口や舌の位置・使い方に問題があるとそのバランスがくずれ、歯列が狭くなる(狭窄歯列)ことがあります。狭窄した歯列では歯の並ぶスペースが不足しているため、ガタガタな歯並び「叢生」となります。
そのほかにも舌の位置のみだれは、上下の前歯がひらいている「開咬」、下の歯が上の歯よりも前にでている「反対咬合」の原因となることもあります。
正しい舌・口唇の使いかたは歯ならび・かみ合わせのためだけの話ではありません。
1日2万回以上ともいわれる「呼吸」が正しく行われるかにも関係しています。
「舌を正しい位置に置き、お口を閉じて、しっかり鼻で呼吸をする。」
正しい「呼吸」の習慣を身につけることは全身の健康にもつながります。
当院では幼少期から舌・口唇の機能に注目し、トレーニングをしていくプログラム(MFT)を用意しています。
歯ならび、かみ合わせの問題は「歯」だけが原因ではありません。
うけ口(反対咬合)や出っ歯(上顎前突)、あごの左右方向へのずれ(顎の偏位)などは「歯」だけでなく「骨格」に問題があることも多いです。
骨格の問題は舌・口唇の誤った習慣が原因のこともあります。
子どもの矯正では、「骨格」の問題=「上下の顎の成長バランスのみだれ」がでているとき、成長を促してバランスを整えることができます。
顎の成長のピークは上顎と下顎でちがいます。また、男の子と女の子でもかわってきます。一人ひとりの成長をみながら、最適な時期に治療を行い、あごのバランスを整えておく。このことは将来的な抜歯治療や外科的矯正治療の可能性を減らすことにつながります。
「歯がはえてくるスペースが足りない。」
お子さまが小学生になるころ、下の前歯のはえかわりが始まる時期に、多くの親御さんが気づき始めます。
子どもの矯正では、歯ならびの横幅を拡げて歯がならぶスペースをつくること(歯列の拡大といいます)ができます。これにより、ある程度の歯並びのガタガタ(叢生)が改善でき、将来の抜歯治療の可能性を低くすることができます。
しかし、注意しなければいけないのは、歯列はいくらでも拡げられるものではないということです。歯列を拡げすぎると、理想的な歯のはえかわりや“咬む”という大切な機能を障害するような危険も持ち合わせています。
80歳、100歳、出来るだけ一生涯自分の歯で生活を・・・。そう考えたとき、場合によっては「歯を抜いて治療」したほうが良いケースもあるということも知っていただきたいと思います。
ただし、もし、舌や口唇の悪い習慣が原因で歯列が狭くなっているとしたら・・・。正しい舌や口唇の使い方を獲得し、歯列も本来あるべき大きさに拡げてあげることは子どもの矯正でしかできない大きなメリットです。